こんにちは、まろむしです。
今回は、地方公務員の初任給の手取りについての記事です。
「地方公務員は高給取りだと言われたり、薄給だと言われたり、どちらが正しいのかがよくわからない。実際はどうなんだろう?」
こういった疑問に応えていきます。
- この記事で解決できる悩み
地方公務員の実際の初任給と手取りがわかるようになる
初任給で貰える手当、貰えない手当がわかるようになる
初任給から引かれる控除額がわかるようになる
初任給が支払われる日がわかるようになる
- この記事が信頼できる理由
この記事の筆者である僕は現役の地方公務員(県庁・行政職)です。実際の経験に基づいて書いた記事なので、信頼性アリです!
さらに、総務省及び特別区人事委員のデータ等信頼できる情報を元にした情報なので、信頼性はバツグンです!
目次
1 地方公務員の初任給と手取り
それでは早速、地方公務員の初任給について紹介していきます!
採用区分別に初任給(基本給)、総支給額、そして手取り額を紹介します。
都道府県職員
学歴 | 初任給(基本給) | 総支給額 | 手取り |
大卒(地方上級) | 184,574円 | 193,802円 | 163,802円 |
短大卒(地方中級) | 164,190円 | 172,399円 | 142,399円 |
高卒(地方初級) | 150,627円 | 158,158円 | 128,158円 |
※参照元データ:平成30年4月1日地方公務員給与実態調査結果
※総支給額は、初任給に地域手当5%を加えて算出。
※手取りは、総支給額から税金・年金等が3万円差し引かれたと考えて算出。(自治体によっては初任給ではこんなにたくさんは差し引かれない場合もあるようです。)
政令指定都市
学歴 | 初任給 | 総支給額 | 手取り |
大卒(地方上級) | 180,643円 | 198,707円 | 168,707円 |
短大卒(地方中級) | 160,533円 | 176,586円 | 146,586円 |
高卒(地方初級) | 147,807円 | 162,587円 | 132,587円 |
※参照元データ:平成30年4月1日地方公務員給与実態調査結果
※総支給額は、初任給に地域手当10%を加えて算出。
※手取りは、総支給額から税金・年金等が3万円差し引かれたと考えて算出。(自治体によっては初任給ではこんなにたくさんは差し引かれない場合もあるようです。)
東京特別区
学歴 | 初任給(基本給) | 総支給額 | 手取り |
Ⅰ類(大卒) | 183,700円 | 220,440円 | 190,440円 |
Ⅲ類(高卒) | 147,100円 | 169,200円 | 139,200円 |
※参照元データ:特別区人事委員広報資料令和元年特別区職員の給与等に関する報告及び勧告について
※総支給額は、初任給に地域手当20%を加えて算出。
※手取りは、総支給額から税金・年金等が3万円差し引かれたと考えて算出。
市役所
学歴 | 初任給(基本給) | 総支給額 | 手取り |
大卒(地方上級) | 181,597円 | 187,044円 | 157,044円 |
短大卒(地方中級) | 162,159円 | 167,023円 | 137,023円 |
高卒(地方初級) | 149,558円 | 154,044円 | 124,044円 |
※参照元データ:平成30年4月1日地方公務員給与実態調査結果
※総支給額は、初任給に地域手当3%を加えて算出。
※手取りは、総支給額から税金・年金等が3万円差し引かれたと考えて算出。(自治体によっては初任給ではこんなにたくさんは差し引かれない場合もあるようです。)
町村役場
学歴 | 初任給(基本給) | 総支給額 | 手取り |
大卒(地方上級) | 179,295円 | 181,087円 | 151,087円 |
短大卒(地方中級) | 160,275円 | 161,877円 | 131,877円 |
高卒(地方初級) | 148,021円 | 149,501 | 119,501円 |
※参照元データ:平成30年4月1日地方公務員給与実態調査結果
※総支給額は、初任給に地域手当1%を加えて算出。
※手取りは、総支給額から税金・年金等が3万円差し引かれたと考えて算出。(自治体によっては初任給ではこんなにたくさんは差し引かれない場合もあるようです。)
参考・僕の初任給公開(県庁職員・大卒行政)
初任給(基本給) | 総支給額 | 手取り | |
大卒(地方上級・行政) | 188,700円 | 188,983円 | 156,648円 |
参考までに、僕の初任給を公開します!
- 田舎の支所配属で、地域手当が300円しかない
- 初任給から各種控除額(税金や年金等)がしっかり引かれた
等の事情もあり、手取りは少し低めですね。
しかし、各種控除額(税金や年金)は後々必ずまとめて引かれるものなので、あまり気にする必要はありません。
あなたは、地方公務員の初任給を実際に見てどう感じたでしょうか。
安いと感じた人、意外に高いなと感じた人、人それぞれ感じ方は違うかもしれませんね。
確認 「初任給」と「手取り」は実は違う
ここで、一つ確認しておきたいことがあります。
皆さんは、初任給と手取りの違いを正しく理解できていますか?
実は、初任給と手取りは似ているようで別物なのです。
初任給とは、初めてもらう「給料」つまり基本給を指します。
実際に支給されて口座に振り込まれる金額ではありません。
対して手取りとは、実際に口座に振り込まれる金額のことです。
給料に各種手当を足して、そこから各種控除額(税金や年金)を引いた額を指します。
式で表すと、次のようになります。
・初任給の手取りで手当はもらえる?
結論を言うと、初任給の手取りで手当は貰えます。
しかし、すべての手当をもらえるわけではありません。
初任給から貰える手当と、貰えない手当があるのです。
初任給の手取りで貰える手当
地域手当
地域手当は、初任給の手取りから支給されます。
地域手当は都市部など物価の高い一定の地域で働く職員に支給される手当のことです。
この地域手当は、貰える額が地域によって大きな差があります。
同じ地方公務員でも自治体によって給料が大きく変わってくるのはこの地域手当が主な原因です。
地域手当は都会では沢山貰えますが、地方などの田舎ではほぼゼロという場合もあります。
例えば、東京特別区では地域手当として基本給の20%が支給されます。
これに対して、地方(田舎)の地域手当は限りなくゼロに近いです。
僕は県庁職員ですが、新採で田舎の支所に配属されたので、地域手当は約300円程度でした・・・笑
・初任給の手取りでは貰えない手当
- 時間外手当
- 住居手当
- 通勤手当
時間外手当
いわゆる残業代ですね。
4月分の残業代は、5月に4・5月分まとめて支払われる場合が多いようです。
僕も、4月分の残業代は5月の給料日にまとめて支払われました。
住居手当
住居手当は、4月に支払われない場合が多いです。
理由は、申請の手続きが初任給が支払われるまでに完了していない場合が多いからです。
しかし申請手続きが完了したら、5月以降の給料日に4月分の住居申請もまとめてきちんと支払われます。
通勤手当
通勤手当も、4月に支払われない場合が多いです。
理由は、こちらも住居申請と同じく通勤申請の手続きが初任給が支払われるまでに終わらない場合が多いからです。
申請手続きが完了したら、5月以降の給料日にまとめてきちんと支払われます。
初任給から引かれる控除額
上では各種手当てについて説明してきました。
「やったー!基本給と手当を足したらこんなに沢山給料もらえるのか!」
なんて思った方。
ここから、結構引かれちゃうんです・・・。
なぜかというと、税金や年金が給料から自動的に引かれるからです。
具体的にどんなものが引かれるのか、紹介します。
初任給から引かれる控除額
初任給から引かれる控除額(税金や年金)を紹介します。
(値段は、僕が初任給から実際に控除された額です)
- 共済掛金(健康保険)約8500円
- 年金約19000円
- 所得税約3400円
- 互助会費約200円
- 親睦会費約1500円
計:約32,600円
かなり引かれています。
初任給では引かれないけど、5月以降から引かれるもの
初任給では引かれないけど、5月以降から引かれる控除額を紹介します。
- 職員組合費(5月から)
- 慶弔共済費(5月から)
僕の場合、これらはあわせて3,000円くらいでした。
初任給はいつ貰える?満額支払われる?
初任給はいつもらえる?
地方公務員の初任給は、4月21日前後に支払われる場合が多いです。
初任給は、1ヶ月分満額支払われる?
初任給は、1ヶ月分満額支払われます。
入庁してから20日程度しか経っていない上に、前半は研修などがある場合が多く、正直新採の公務員は最初はほぼ仕事らしい仕事はしていない場合が多いですが、給料は丸1ヶ月分きちんと支払われます。
(僕の場合は新型コロナの影響で研修が中止になり、4月の最初から普通にがっつり仕事でしたが・・・笑)
まとめ
本記事のまとめです。
内容のまとめ
- 初任給と手取りは、実はちがうもの
- 初任給でもらえる手当は地域手当
- 地域手当以外の各種手当は5月以降にまとめてもらえる場合が多い
- 税金や年金などの各種控除額は、初任給から引かれる場合もそうでない場合もある
- 地方公務員の初任給が支給されるのは4月21日前後が多い
- 地方公務員の初任給は、給料1ヶ月分満額が支払われる
今回の記事では、地方公務員の初任給について、現役地方公務員である僕自身の実体験なども織り交ぜながら解説しました。
あなたは、地方公務員の初任給を実際に見てどう感じたでしょうか。安いと感じた人、意外と高いなと感じた人、人それぞれ感じ方は違うかもしれませんね。