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地方公務員の集団討論のコツ【現役県庁職員が解説】

集団討論

こんにちは、まろむしです。
今回は、公務員の集団討論についての記事です。

公務員試験の集団討論は、公務員試験の二次試験で実施されることが多い試験です。

しかし、公務員を目指している方は、

「集団討論ってそもそもどんなものなんだろう」
「どうやって対策すればいいかわからない」

なんて方も結構多いのではないでしょうか。

本記事を読んでわかること
集団討論とはそもそも何?
集団討論が重視される理由
集団討論で評価されるポイント
集団討論の役割
集団討論のコツ
集団討論の対策法
こんなあなたに読んでほしい
公務員を目指している学生・社会人の方
集団討論を攻略したい方
集団討論対策に不安がある方

目次

集団討論とは

集団討論

集団討論とは、数人の受験生を集めて、与えられた1つの課題について討論をする試験です。

公務員試験の二次試験で行われます。

面接官が3~4人程度周りで見ており、討論の様子によって評価される。(面接官は集団討論中は一切口出ししません。)

試験時間は1時間程度、人数は10人程度が一般的です。

テーマは事前に通知される場合と、試験直前に知らされる場合の2パターンがあります。

近年の傾向として、地方公務員は特に、筆記以上に人物試験(面接や集団討論)が重視される傾向があり、対策は超重要です。
公務員試験対策では筆記ばかりに気が向いてしまいがちになりますが、こっちの対策もきちんとしないと、合格は難しいでしょう。

集団討論が重視される理由

集団討論

・組織の中で活躍できる人間なのかを見抜くことができるから
・個別試験とは違って、嘘が通用しないから

・組織の中で活躍できる人間なのかを見抜くことができるから

集団討論が重視される理由の一つとして、組織の中で活躍できる人間なのかを見抜くことができるという理由があります。
公務員の仕事は、職場の仲間とのチームワーク」が求められます。
そして、集団討論も複数名のメンバーと共に与えられた課題の解決策を共に協力して考えていく、チームワークが求められます。

集団討論は、面接官からしたら受験生が公務員になった後実際に活躍できそうなのか?を判断することができる、貴重な機会なのです

・個別試験とは違って、嘘が通用しないから

集団討論は個別面接とちがって、嘘や捏造が通用しにくい試験です。
正直、個別面接ではある程度長所・短所やエピソードの捏造が通用する場合もあります。
なぜなら、個別面接は面接官と一対一(面接官が数名いる場合もあるが)だし、面接時間が短いからです。

短時間の個別面接では、受験生は対策次第で作り上げた架空の自分を演じきることもできます。

しかし、集団討論だと嘘はなかなか通用しません。
というか、個別面接でついた嘘が本当かどうかバレます。

例えば、個別面接試験で受験生が嘘をついて、「私の長所はコミュニケーション能力の高さです!」と言ってたとしても、個別面接だけではそれが本当か嘘かは面接官からしたらわかりません。
なぜなら、面接官はその受験生が実際にコミュニケーション能力を発揮してる場面を見たことがないからですね。

しかし、集団討論だとその嘘は通用しません。
なぜなら、集団討論は受験生同士がコミュニケーションを取る必要がある試験だからです。
その受験生が本当にコミュニケーション能力が高いのかどうか、集団討論中の振る舞いを見れば一発で分かってしまいます。

ここでは例としてコミュニケーション能力の高さを挙げましたが、もしそれ以外の長所や短所でも、個別面接で言ったその長所・短所が本当なのかどうかは集団討論でバレます。

面接で話す長所や短所って、多くが「自分の集団の中での長所・短所」である場合が多いですよね。

なので、集団討論では個別面接で言った長所や短所が本当かどうかが分かってしまうのです。

集団討論の評価ポイント

リラックス

貢献性
コミュニケーション能力
リーダーシップ

集団討論で面接官が見ているのは、主に上記のようなポイントです。

よく出る討論テーマ

集団討論で出題される討論テーマは、大体決まっています。
主に次の一覧の中から出題される場合が多いです。
それぞれについて情報を集めて、自分の意見をまとめておくといいかもしれませんね。

その自治体の課題
人口減少問題
少子高齢化問題
防災
観光
スポーツ振興
ワークライフバランス
空き家問題
地域コミュニティ(地域交流)
防災
環境
防犯
放置自転車

など

集団討論の役割

集団討論

集団討論は討論メンバーが次のような役割になり、討論を進めていく場合が多いです。

司会
書記
タイムキーパー
その他

司会

司会は、非常に重要な役割です。
司会次第で、討論の出来がほぼ決まってしまうと言っても過言ではありません。
司会として上手く討論を進めることができれば、評価はかなり上がるでしょう。
しかし、もし上手くできなければ、評価が一気に下がる恐れもあります。

とにかく司会をやれば評価が上がるってわけではないので注意が必要です。
司会をしたいと思っている方は、しっかり練習を積んで本番に臨むようにしましょう。

司会の仕事
討論を仕切る
話を整理する
討論全体の調整
討論の調整役

書記

討論ででた意見等をメモにまとめる役割です。
まとめた意見を、要所要所で振り返ったり、メモした内容から提案をしたりします。

この書記ですが、実は難しい役職です。
なぜなら、討論中の発言数が減ってしまいがちになるからです。
しかし、書記をうまくこなした上で討論にもしっかり参加できれば、面接官からの評価も高くなるかと思われます!

タイムキーパー

タイムキーパーは、討論の時間管理をする役割です。
討論が時間内にうまく終わるように、討論中に時間を報告していきます。
注意するポイントは、時間に縛られすぎないようにすることです。
例えば話がどうしても時間内にまとまりそうになければ、少し伸ばして他の優先度の低そうな議題の時間を削ったりと、柔軟に対応することが必要になってきます。

その他の人

上の3つの役割につかなかった人は、役割なしのその他の人ということになります。
もしメンバー10人の集団討論だった場合は7人がこの役割なしになるということなので、この役割なしになる可能性は一番高いということですね。

正直、この役割なしの人は上記の3つの役割についた人と比較して不利な状況にあると言えるでしょう。
なぜなら、何らかの役割についた人はそれだけで「積極的な人」と面接官から高評価されるからです。

しかし、役割なしの人は
・アイデアを出すことに集中できる
と言うメリットがあります。

役割につかなかった人は積極的にアイデアをだしまくって、評価を上げていきましょう!

集団討論のコツ

挑戦

次に、集団討論のコツを紹介していきます。

絶対に徹底したいコツ

①他のメンバーの意見をきちんと聞き、共感する
②討論の流れを読んで、適切な意見を出したり、他のメンバーが出した意見をまとめたりする
③他のメンバーの意見を頭ごなしに批判しない(喧嘩腰にならない)
④完璧な意見を出そうとしない(大した意見がなくてもとにかく発言する)

+αで実践したいコツ
⑤討論の序盤でなんでもいいから発言する
⑥グループのメンバーと集団討論が始まる前にコミュニケーションをとっておく
⑦アイデアは、自分の実体験を具体例として絡めるようにすると説得力が増す
⑧解決策のアイデアは、できるだけお金がかからないものにする

絶対に徹底したいコツ

①他のメンバーの意見をきちんと聞き、共感する

これは、非常に重要です。
他のメンバーの意見をきちんと聞いて共感するということができていないと、集団討論で高評価を受けることは難しくなってしまいます。
たまに集団討論になると、自分の意見を主張するので精一杯になってしまう人がいます。
周りが見えなくなってしまうのですね。
たしかに、集団討論に臨む受験生は非常に緊張しているでしょうし、いつもより周りが見えにくくなってしまう気持ちもよくわかります。

しかし、それでは高評価を得ることは難しいです。
他のメンバーの意見をきちんと聞いて共感するということを意識することが重要です。
具体的には、

・相手の目をきちんと見て話を聞く
・相槌をうつ
・相手の話を遮らない

この辺りを意識しましょう。

②討論の流れを読んで、適切な意見を出したり、他のメンバーが出した意見をまとめたりする

討論の流れを読んで適切な意見を出したり、他のメンバーが出した意見をまとめたりするようにしましょう。
要は、的外れな発言をしないように気をつけるということですね。
そのためには、他のメンバーの意見をきちんと聞いて、理解することが重要です。
適切な意見を出したり、他のメンバーが出した意見をまとめたりすることで、集団討論がより良いものになるように貢献していきましょう!

③他のメンバーの意見を頭ごなしに批判しない(喧嘩腰にならない)

他のメンバーの意見を頭ごなしに批判しないことも重要です
他のメンバーが出した意見に対して全て否定から入ってしまう人がいます。
それでは討論がなかなか前に進まないし、協調性がない人と見なされてしまいかねません。
もし「それは違う」と思う意見を誰かが出したとしてもすぐに否定するのではなく、

①一旦その意見を受け入れる
②自分の意見を伝える

このように、①一旦その意見を受け入れるというステップを挟むことを意識すると良いです。

④完璧な意見を出そうとしない(大した意見がなくてもとにかく発言する)

集団討論では完璧な意見を出そうとせずに、大した意見がなくてもとにかく発言するようにしましょう。

集団討論のような大事な場では、完璧な意見を出さなければいけない・・・と思ってしまう気持ちもよくわかります。
しかし、集団討論の時間には限りがあります。
完璧な意見を練って練って出していたのでは、あまり発言できずに討論が終わってしまいます。

なので、完璧な意見じゃなくても、とにかく沢山発言するように心がけてみましょう。

沢山発言していると、急にいいアイデアが降りてきたりするものですよ。

+αで実践したいコツ

⑤討論の序盤でなんでもいいから発言する

討論の序盤でなんでもいいから発言するように心がけてみましょう。
これは個人的にかなりオススメの方法です。
序盤に発言すると、そのあとかなり発言しやすくなるんです。

オススメの理由
・気持ち的に楽になる
・最初に発言することで、自分のペースで討論が進んで行きやすくなる

ぜひ試してみてください!

⑥グループのメンバーと集団討論が始まる前にコミュニケーションをとっておく

グループのメンバーと集団討論が始まる前にコミュニケーションをとって、仲良くなってしまいましょう。
そして、

・誰がどの役割をするか
・時間配分をどうするか

なども可能であれば討論開始前に話し合って決めてしまいましょう。
これもオススメです。

気持ち的にもかなり楽に討論に臨めるようになります。

オススメの理由
・気持ち的にリラックスできる
・最初から和やかな雰囲気で討論に入ることができる
・討論開始前に自分の役割にむけて備えることができる

⑦アイデアは、自分の実体験を具体例として絡めるようにすると説得力が増す

討論で出すアイデアは、自分の実体験を具体例として絡めるようにすると説得力が増します。

⑧解決策のアイデアは、できるだけお金がかからないものにする

解決策のアイデアは、できるだけお金がかからないものにするように心がけてみると、周りと差をつけることができます。
なぜなら、官庁や地方自治体が行う政策には、予算に限りがあるからです。

ここは集団討論では正直あまり気を使いすぎる必要もない気もしますが、予算にも気を配ってアイデアを出す受験生はなかなかいないと思います。
なので、これができると周りの受験生と差をつけることができるでしょう!

集団討論の対策はどうすればいい?

閃き

では、集団討論の対策はどうすればいいのでしょうか。
結論は、とにかく練習で場数を踏むことが有効です。

①模擬集団討論(公務員予備校、友達と練習)

模擬集団討論を受ける方法がオススメです。
実戦に近い形で、経験を積むことができます。
模擬集団討論は公務員予備校でうけることができます。

あと個人的にオススメなのが、友達と集団討論の練習をすることです。
公務員予備校の模擬討論は本番に近い緊張感と形式で経験を積むことができますが、受けられる回数に限りがある場合が多いです。

しかし、友達との練習だと、予定さえ合えば何回でも練習することができます。
互いに気になったポイントを気兼ねなく伝え合えるのもメリットです。

②民間企業を受ける

民間企業の集団討論(グループディスカッション)を本番前に受けるのも効果的です。
最初の本番というのは、なかなか本来の実力を発揮するのが難しいものです。
なので、本命の公務員試験の前に民間企業で一発目の本番を経験してしまうのがオススメです。
こうすることで、

・本命の集団討論にはある程度余裕を持って臨むことができるようになる
・民間企業の集団討論(グループディスカッション)での反省を本命の集団討論に活かすことができる
このようなメリットがあります。

まとめ

未来

今回の記事をまとめます。

集団討論とは、数人の受験生を集めて、与えられた1つの課題について討論をする試験

集団討論が重視される理由は、①組織の中で活躍できる人間なのかを見抜くことができるから②個別試験とは違って、嘘が通用しないから

集団討論の評価ポイントは、①貢献性②コミュニケーション能力③リーダーシップ

集団討論の役割は、司会、書記、タイムキーパー、その他の人

集団討論のコツは、

・絶対実践したいコツ
①他のメンバーの意見をきちんと聞き、共感する
②討論の流れを読んで、適切な意見を出したり、他のメンバーが出した意見をまとめたりする
③他のメンバーの意見を頭ごなしに批判しない(喧嘩腰にならない)
④完璧な意見を出そうとしない(大した意見がなくてもとにかく発言する)
+αで実践したいコツ
⑤序盤になんでもいいから発言する
⑥グループのメンバーと集団討論が始まる前にコミュニケーションをとっておく
⑦アイデアは、自分の実体験を具体例として絡めるようにすると説得力が増す
⑧解決策のアイデアは、できるだけお金がかからないものにする

集団討論の対策は、
①模擬集団討論(公務員予備校、友達と練習)
②民間企業を受ける

集団討論は、ほかの受験生を蹴落とすような試験ではありません。
チーム全員で高評価を得ることを目指す試験です。
評価が高い討論チームはみんなが高評価されるし、
評価が低い討論チームはみんなが低評価されます。
チームの中で1人だけ評価がめちゃくちゃ高いようなことはあまりありません。

なので、同じ討論に参加してる他のメンバーを陥れようとするような言動はNGです。
良いことが1つもありません。

しかし、たまに討論に参加している他のメンバーを攻撃したり、討論を妨害しようとするようなクラッシャーと呼ばれる受験生もいるようです。

このような人が同じ討論グループにいたら非常に厄介ですが、うまく対応しなければなりません。
逆に、クラッシャーに上手く対応して、上手く討論を終えることができれば、面接官からの評価は非常に高いものになるでしょう!

みなさんもしっかり対策をして、集団討論で高評価を得られるように頑張りましょう!

-公務員

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