こんにちは、まろむしです。
今回は、公務員の退職金がなくなるって本当?【対策も解説】という記事です。
公務員は安定しているとよく言われます。
実際に安定を求めて、公務員になりたいとお考えの方も結構多いのではないでしょうか。
公務員が安定してるといわれる理由として、次のような事がよく挙げられます。
- ①給与が高い、ボーナスが必ずもらえる
- ②終身雇用・年功序列である
- ③転勤が少ない
- ④リストラのリスクが少ない
- ⑤離職率が低い
- ⑥もらえる退職金の額が多い
- ⑦福利厚生の充実
この公務員の安定の要素の1つとして、
⑥もらえる退職金の額が多い
ということがよく挙げられます。
たしかに、公務員は民間企業などと比較して退職金が高く、老後も安心できるというイメージがあると思います。
老後の心配が少なくて済むのは、魅力的ですよね。
ですが、実は公務員の高額な退職金は将来もずっと保証されているわけではないのです。
本記事で解説していきます。
この記事でわかること
- 公務員の退職金はなくなる?
- 公務員の退職金が減額される理由
- 公務員の退職金の現状
- 公務員の退職金の減額に備えるためにすべきこと
こんなあなたに読んでほしい
- 公務員の退職金を魅力的に感じている人
- 公務員になりたい人
- 公務員の退職金が将来ももらえるのかどうか不安な人
本記事の作者である僕まろむしは、現役の地方公務員(県庁職員)です。
公務員として実際に働いている僕が実際に調べたり肌で感じた事を元に書いているので、信憑性ありです。
目次
公務員の退職金は今後大きく減額される
結論を言うと、公務員の退職金は今後大きく減額される事が予想されます。
なので、
「公務員になったら高額な退職金が保証されてるから、公務員を目指そうかなぁ」
なんて考えている方は、公務員になっても将来的には高額な退職金は保証されているとは言えないため、少し考え直した方がいいかもです。
そして実は、公務員の退職金の減額は将来の話ではなく、既に始まっています。
理由①人口減に伴う経済衰退で民間企業の退職金が減るから
公務員の退職金が減額される理由の1つ目は、将来日本は少子高齢化の進行によって人口が減少し、それに伴って経済が衰退するからです。
経済が衰退すると、民間企業の業績が悪化します。
そうなると、民間企業は財政的に余裕がなくなるため、夜陰に払う退職金の額を減額します。
なんだよ、公務員は関係ないじゃん!と思う方いるかもしれません。
しかし、公務員の退職金の額は、民間企業の退職金の額を考慮して5年ごとに改定される仕組みになっているのです。
なので、民間企業の退職金額が減れば、公務員の退職金額も減ります。
実際に、近年の調査で公務員の退職金額が民間企業の退職金額の平均よりも400万円程度高いということで、公務員の退職金が400万円程度減額されたということがありました。
現代日本では、少子高齢化が社会問題となっており、
今後日本の人口は減り続けていくと考えられています。
具体的には、日本の人口は今後50年で4000万人も減少すると想定されています。
なので、それに伴う経済衰退で民間企業の退職金は減り続け、それに影響されて公務員の退職金額も減額されていくと考えられます。
理由②人口減に伴って税収が減り、国や自治体の財政に余裕がなくなるから
2つ目の理由は、人口減に伴って税収が減り、財政に余裕がなくなるからです。
公務員の退職金は、住民の方々が納める税金から支払われています。
しかし先ほども述べたように、今後少子高齢化により人口減が予想されています。
つまり、納税者が減るという事なので、納税総額が減ります。
さらに、高齢者の割合が増えていくので、社会保障費は高くなっていきます。
つまり、入ってくるお金は減るけど出ていくお金は増える状態になるのです。
当然、自治体や国の財政は苦しくなります。
なので、退職職員に退職金を支払う財政的な余裕がなくなってしまい、その結果退職金の額も減額される事が考えられるのです。
近年の公務員の退職金の推移
参考までに、近年の地方公務員の退職金の推移を載せておきます。
地方公務員の退職金の推移
平成29年度 | 22,655千円 |
平成28年度 | 22,861千円 |
平成27年度 | 22,901千円 |
平成26年度 | 23,608千円 |
平成25年度 | 24,851千円 |
参照元データ:地方公務員給与実態調査
年々退職金額が減額されてきているのが分かりますね。
国家公務員の退職金の推移
参考までに、近年の国家公務員の退職金の推移のデータを載せておきます。
平成30年度 | 2,068万円 |
平成29年度 | 2,108万円 |
平成28年度 | 2,168万円 |
平成27年度 | 2,181万円 |
参照元データ:国家公務員退職手当実態調査
国家公務員の退職金支給額も、年々減少しているのが分かります。
退職金の減額にどう備える?
では、今後大幅な減額が予想される公務員の退職金に備えるため、現役公務員の僕たちやこれから公務員になる皆さんはどのように備えるべきなのでしょうか。
その備えとして、
- ①個人型確定拠出年金(iDeCo)を利用する
- ②副業等で稼げるスキルを身につける
この2つが有効です。
①個人型確定拠出年金(iDeCo)を利用する
iDeCoとは「個人型確定拠出年金」のことで、老後の年金を自分自身で運用して積み立てていく私的年金制度です。
近年、退職金の減額に備えてiDeCoに加入する公務員が非常に増えているんです。
iDeCoに加入するメリットは、節税ができると言う点です。
公務員がiDeCoに加入すると、以下の3つの税金優遇を受けることができ、手元に残るお金を増やし、今後減額される退職金をカバーできます。
公務員がiDeCoに加入すると受けられる税金優遇
- 掛金を積み立てると、所得税と住民税の負担が減る
- 運用中に増えた利益が非課税となる
- 受け取るときにも大きな控除枠がある
これらのメリットがあるので、公務員が退職金減額に備えてiDeCoに加入することは有効だと言えるでしょう。
②副業等で稼げるスキルを身につける
2つ目は、副業等で稼げるスキルを身につける事です。
今後、公務員の副業も少しずつ解禁されていく事が予想されています。
なので、そのときに個人でも副業で稼げるようにスキルを身につけておく事が重要でしょう。
具体的には、
- Webマーケティング
- プログラミング
この辺りのスキルや知識を身につけておくと、将来に生きてくると思います。
そうすれば、副業でも稼げるし、スキルを生かして転職などもしやすくなるかもしれません。
まとめ:公務員の退職金がなくなるって本当?【本当に安定してる?】
今回は、公務員の退職金はなくなるのか?という内容の記事でした。
内容をまとめます
まとめ
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- 公務員の退職金は今後大きく減額される(公務員になったら高額な退職金が保証されてると考えるのは危険)
- 公務員の退職金が減額される理由
- 理由①人口減に伴う経済衰退で民間企業の退職金が減るから
- 理由②人口減に伴って税収が減り、財政に余裕がなくなるから
-
- 近年の地方公務員・国家公務員共に退職金は、すでに減額されはじめている
- どう備える?
- ①個人型確定拠出年金(イデコ)を利用する
- ②副業等で稼げるスキルを身につける
将来、公務員の退職金は大きく減額されることはほぼ確実です。
早いうちに退職金の減額への備えをしておくべきですね。